2005年12月25日

誠之堂と清風亭  (埼玉県深谷市 歴史的建造物 観光名所)

埼玉県深谷市、誠之堂(せいしどう)と清風亭です。

<誠之堂 国指定重要文化財>
誠之堂1.jpg
住所:埼玉県深谷市起会110−1
開館時間:9時〜17時
駐車場あり
見学無料(公民館で要申し込み。ガイドが付きます)
清風亭も同じ場所にあります。

<誠之堂とは>
大正5年に渋沢栄一の喜寿(77才)を記念して、第一銀行行員の出資によって建設されました。渋沢栄一は深谷市の出身で、第一銀行(現みずほ銀行)初代頭取です。
渋沢栄一は喜寿を迎えるに当たり、第一銀行頭取を辞任しています。
「誠之堂」の命名は栄一自身によるもので、儒教の経典『中庸』の一説「誠者天之道也、誠之者人之道也」にちなんだもの。
設計者は当時の第一人者、田辺淳吉。
建築面積112平米、煉瓦造り平屋建て、外観は英国風ながら、中国、挑戦、日本など東洋
的な意匠も取り入れたもの。
平成15年に国指定の重要文化財に指定されています。

<誠之堂 中>
誠之堂2.jpg

誠之堂3.jpg

<清風亭とは>
大正15年、第2代第一銀行(現みずほ銀行)頭取、佐々木勇之助の古希(70才)を記念して、誠之堂と並べて造られた建物です。
設計者は西村好時。建築面積168平米、鉄筋コンクリート造り平屋建て。
「南欧田園趣味」と設計者が言う建物は、屋根のスパニッシュ瓦やベランダのアーチなど
スペイン風の様式がとられています。
平成16年、埼玉県指定有形文化財に指定されています。

<清風亭 埼玉県指定有形文化財>
清風亭1.jpg

清風亭2.jpg

<ひとこと>
誠之堂と清風亭はもともと世田谷区の瀬田にあった第一銀行の保養施設清和園の中に建てられていた建物で、当地に移築されてきたものです。
何でも、煉瓦造りの建物を切断し移築したそうで、よくよく見ると切断面が分かります。
木造建造物とは違い、よくぞ移築したものだと関心しました。
誠之堂は渋沢栄一の喜寿祝いの建物で、渋沢栄一の像があったり、天井には鶴や「寿」の文字など、お祝いの建物である事がよく分かります。
清風亭はちょっとした会議室の様な感じです。
今では市民に開放され、音楽会やダンスなどに使われているそうです。

移築されたのが平成11年。もう6年たっている割には僕も全然知りませんでした。
ガイドさんとも話したんですが、ここの前を通らないと気が付かない。市内に看板などで紹介している気配が無い。あまり観光ガイドなどにも出ていない。などなどありまだ知名度は非常に低いです。ガイドさんも「アピールが足りないね」と言ってました。

深谷市も最近になって渋沢栄一の町としてアピールを始めたところなので、今後いろいろ
紹介されていくのかも知れません。

誠之堂は国指定重要文化財、見る価値はじゅうぶんにありです。
渋沢栄一ゆかりの場所に行ってみてはいかがですか。

(誠之堂と清風亭 おすすめ度 ★★★)
posted by 南行 at 20:29| Comment(0) | TrackBack(1) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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誠之堂と清風亭
Excerpt: 明治の大実業家渋沢栄一ゆかりの建物です。
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Tracked: 2005-12-25 20:41