<在原神社>

住所:奈良県天理市櫟本町3916
駐車場なし
在原神社が鎮座するこの地には明治9年まで在原寺という寺院があり、本堂・庫裏・
楼門などが並んでいました。在原寺の創建はは835年とも880年とも言われ、
後者の説をとる「寛文寺社記」には在原業平の病没後にその邸を寺としたとの記述
があります。在原寺の井筒を『伊勢物語』に見える「筒井筒」の挿話の舞台とする
伝承もここから生まれたものと考えられます。
在原業平(825〜880)は平安期を代表する歌人で、六歌仙にも選ばれています。
現在の社殿は大正9年に改築されたものですが、もとは紀州徳川家が寄進した立派なもの
だったと言われ、遅くとも江戸時代には寺と神社が共存していたようです。
<筒井筒>

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天理市にある在原神社に行ってきました。
名阪国道の天理ICのすぐ近くにありました。何度も通っているんですけど、
全然ここの存在は知りませんでした。
現在は小さな神社。近くに案内板等もないので、気付かないですね。
ここに祀られているのは歌人の在原業平。
かつてここは在原業平の屋敷だった様です。
『伊勢物語』に出てくる「筒井筒」のお話。かつて国語の授業でこの話が
出てきたので、知っておりました。
その話の舞台と知り、興味深く見てきました。
筒井筒は昔契った井筒の女(紀有常の娘)が現れ、業平との在りし日の交情
を物語るお話。
業平
「筒井筒 井筒にかけし まろがたけ 過ぎにけらしな 妹見ざるまに」
それに対する女の返し、
「くらべこし ふりわけ髪も 肩過ぎぬ 君ならずして たれかあぐべき」
という和歌が印象的です。
天理市にある古典の舞台。感慨深いものがありました。
平成25年夏旅
http://rover.seesaa.net/article/372055300.htm